201512企業分析インターン|「財務諸表」についての基礎知識

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この度は、弊社インターンシップへのエントリー、誠にありがとうございます。

中央会計の2017年卒生向けインターンシップでは、企業分析をするために「財務諸表」を使います。

しかし、今回参加される方の中には、「財務諸表ってなに?」という人も多いかと思いますので、まずは財務諸表について基本的な知識を身に付けておきましょう。
財務諸表について理解した上でインターンシップに挑んでいただくことで、財務分析を活かした企業分析をより深く理解することが可能です。

  1. 財務諸表とは
  2. 貸借対照表(B/S)
  3. 損益計算書(P/L)
  4. まとめ

1.財務諸表とは

財務諸表とは企業が自社の経営成績や資産や負債といった財務状態を、株主や債権者、顧客等の会社の経営状態が自分の利害に関わる人に公表するために作成するものです。

財務諸表は、

  • 貸借対照表(B/S :Balance Sheet)
  • 損益計算書(P/L :Profit & Loss)
  • キャッシュフロー計算書(C/F :Cash Flow Statement)
  • 製造原価報告書(C/R:Cost Report)
  • 株主資本等変動計算書(S/S:Statements of Shareholders’ Equity )

他に個別注記表などから構成されています。

今回のインターンでは、特に貸借対照表と損益計算書を中心に企業分析を行います。
次からは貸借対照表と損益計算書の中身を解説します。

2.貸借対照表(B/S)

貸借対照表は資産・負債・純資産で構成されます。
図の左側が資産の部、右上が負債の部、右下が純資産の部です。

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貸借対照表は、ある時点で企業が保有している財産の状況を表します。

会計の世界では、企業の所有しているものすべて財産(=資産)となります。
現金や預金だけではなく、お店や工場の立っている土地や建物、パソコンや自動車、商品をつくる機械、今持っている商品やその原材料など目に見えるから、お金やサービスを請求する権利や借りた土地を使用する権利(債権)等も会社の財産となります。
それらがどのような状態にあるのかを、貸借対照表はあらわすことができます。

ただし、企業の財産は勝手に生まれてくるわけではありません。なんらかの手段を用いて調達をする必要があります。
そこで、人からお金を借りてきたり支払いを待ってもらったりすることで調達したお金を負債と言い、企業が出資で集めた資金と生み出した利益の合計を純資産と言います。

さらに資産・負債の項目は、通常の営業サイクルで生ずるもの、若しくは1年以内をキーワードに、流動的なものと固定的なものに分けられます。
1年以内の基準に関しては資産なら1年以内に現金化したり、サービスを受けたりすることができるか、負債なら1年以内に返済期限があるかどうかで区分します。

各項目の説明

1.資産:企業が保有する財産

  • 流動資産
    現金、預金、受取手形、売掛金、有価証券(売買目的のもの)、商品や原材料(棚卸資産)、短期貸付金、前払費用 など

現金や預金は、流動資産になります。
売掛金や棚卸資産については通常の営業サイクルに含まれるものであるため流動資産となり、貸付金や前払費用(料金等の先払い分)については1年以内に回収されるものや1年以内にサービスを受けるものは流動資産に含めることとなります。

【掛とは】
例えば、ある居酒屋さんがA商店から毎日魚を仕入れているとします。
魚は腐ってしまうので毎日仕入れなければなりませんが、商品をやりとりする度にお金のやりとりをするのは手間もコストもかかります。
そこで仕入れ・納品は頻繁に行うが、お金のやりとりは月に1回まとめてやるというのが掛取引です。
仕入れる側は「買掛金」、商品を納める側は「売掛金」として処理します。

「売掛金」は、後でお金を払ってもらえる権利なので、「資産」として扱います。

  • 固定資産
    土地、建物、機械、ソフトウェア、貸付金、有価証券(満期保有目的等) など

自社で使用する土地や建物、機械、ソフトウェアといったものは購入してすぐに収益を生み出すものではなく、その後何年間にも渡って収益を生み出すものであるため、固定資産とに含めることとなります。また、1年以内に回収できない貸付金や投資目的で保有している有価証券のように1年以内に現金化できない(する予定がないもの)については、固定資産に含めることとなります。

2.負債:企業が支払わなければいけないお金

簡単に考えると借金のようなもの。将来必ず返済する義務があるのが負債です。
先ほどの「通常の営業サイクル」「1年以内」というキーワードに当てはめると、

  • 流動負債
    買掛金、借入金、未払金 など

買掛金の考え方は、先ほどの居酒屋の仕入の例でも述べたとおりで通常の営業サイクルに含まれるため流動負債に含まれます。
クレジットカードの支払いは1か月長くても2か月後には支払が必要になるので、1年以内に返済する未払金として流動負債に入ります。
銀行などで借りたお金のうち、1年以内に返済しなくてはならないものは流動負債となります。

  • 固定負債
    借入金、未払金 など

借入金は銀行などで借りたお金ですが、1年以上返済を待ってもらえるものは固定負債に、また車両のローン等でローン会社への残債の支払が1年以上にわたる場合の未払金については固定負債に含まれることとなります。

3.純資産:企業が自ら集めたお金

返済不要な企業の調達資金であり、主要な中身としては出資を受けたお金、利益といったものが含まれます。

  • 株主資本
    資本金、資本剰余金、利益剰余金 など

企業が事業活動を行い稼いだ利益は勿論ですが、株主が出資したお金についても企業が持っているポテンシャルに対して株主から投資して頂いたお金であるため企業が自ら稼いだお金となります。

他にも評価・換算差額等、新株予約権、少数株主持分というものも純資産に含まれます。

3.損益計算書(P/L)

損益計算書は、ある一定期間の会社の利益やその利益がどのような内容で生み出されたか等を表し、いわば会社の成績表のようなものです。

ポイントは収益、費用、利益の3要素で構成されているということです。

収益は会社に入ってくるお金、費用は会社から出ていくお金、利益は収益から費用を引いて会社に残ったものです。

各項目の説明

売上高・・・商品やサービスを売って得るお金

売上原価・・・商品の製造や仕入にかかるお金

■売上総利益【粗利益】・・・売上高から売上原価を引いたお金(商品をつくった時点で利益となるお金)

販売費及び一般管理費・・・商品やサービスを売るのにかかったお金

■営業利益・・・売上総利益から販売費及び一般管理費・・・企業の本業での利益

営業外収益・・・本業ではないことでの収入。貸付金の利息 など

営業外費用・・・本業ではないことでの支出。借入の利息 など 

■経常利益・・・営業利益+営業外損益(営業外収益―営業外費用)・・・企業の事業活動での利益

特別利益・・・通常の経営活動では起こらない利益。土地等の固定資産を売って出た利益 など

特別損失・・・通常の経営活動では起こらない損失。災害等による損失 など

■税引前当期純利益・・・経常利益+特別損益(特別利益―特別損失) その事業年度におけるすべての損益を加味した利益

法人税等・法人税等調整額・・・その事業年度における法人税と将来的な税金の効果を加味した企業が負担する税額

■当期純利益・・・税引前当期利益―法人税などの税金 その事業年度で企業に最終的に残る利益

売上原価と販売費及び一般管理費の違い

売上原価は「直接的」に商品に関係しているコストで、販売費及び一般管理費は「間接的」なコストと言われています。

例えばパン屋さんをイメージしてください。
パン屋さんでの売上原価は、直接商品であるパンを作るのに使う小麦粉や卵、牛乳などの原材料を仕入れるためのお金です。
販売費及び一般管理費は、パンを売るためにかかる従業員のお給料やお店の電気代や水道代、チラシなどを作って配った場合の広告代など、パンを売るのに間接的にかかったお金です。

損益計算書は以下のようなイメージになります。

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まとめ

企業が何かをするときには必ずお金が動きます。つまり、財務諸表には企業の活動のすべてが表示されていると言っても過言ではありません。
このことから、財務諸表の構成とそれぞれの意味するところを理解することが、企業の理解へと繋がり、それが財務分析の第一歩となります。

この度のインターンでの経験より良いものとするためにも財務諸表の意味から一度確認して頂ければ、より深い内容のインターンの経験となるはずです。
財務諸表と触れるのが初めての方はなかなかわかりづらい言葉もあるかと思いますので、不明点は当日担当者までご確認ください。


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